• 数と式 • 根号計算 • 場合の数.順列.組合せ • 確率 • 2次関数 • 2次不等式 • 集合・命題・条件・証明 • 正弦定理,余弦定理 《数学Ⅱ・B》 • 指数関数.対数関数 • 微分・積分 |
• 最大値·最小値
• 関数のグラフと係数の符号 • 実数解の個数(文字係数)
【例題1】
(解答)次の関数について,( )内の範囲における最大値と最小値を求めてください. y=x3−3x+2 (0≦x≦2) y’=3x2−3=3(x+1)(x−1)=0 ⇔ x=−1, 1
増減表のうちで赤枠で示した範囲が定義域となる. x=2のとき最大値4,x=1のとき最小値0…(答)
• 「極大値」「極小値」の他に「区間の両端の値」を比べて,最大値,最小値とします.
(参考)グラフは下図のようになります• なお,x=0のときy=2となるが,この値は≒1.732...のときにもとり得る中間の値で,最大値でも最小値でもない. • 「最大値,最小値を求めよ」という問題では,最大値,最小値の(yの)値だけでなく,その値を与えるxの値も答えるのが普通です.だから,答案は上記のように書くか,次の形に書くかのいずれかが普通. 最大値4(x=2),最小値0(x=1) |
【例題2】
(解答)次の関数について,( )内の範囲における最大値と最小値を求めてください. y=−x3−3x2+4 (−2≦x≦1) y’=−3x2−6x=−3x(x+2)=0 ⇔ x=−2, 0
増減表のうちで赤枠で示した範囲が定義域となる. x=0のとき最大値4,x=−2, 1のとき最小値0…(答)
• 同じ値が最小値となっているとき,「どちらも最小値」とします.「日本タイ記録」「世界タイ記録」のような考え方です
(参考)グラフは下図のようになります |
《関数のグラフと係数の符号》
【例題3】
(解答)3次関数f(x)=ax3+bx2+cx+dのグラフが下図のような形になるとき,係数a, b, c, dの符号を定めてください. α β f(x)=ax3+bx2+cx+d…(1) f’(x)=3ax2+2bx+c…(2) • y軸との交点を見ると,f(0)=d>0 • x→−∞のときf(x)→−∞,x→∞のときf(x)→∞だからa>0 • グラフから,極大値と極小値があるから,f’(x)=3ax2+2bx+c=0の2つの実数解を0<α<βとおくと,(2)について解と係数の関係から a>0だから,b<0, c>0 |
【問題3-1】
a>0b>0c>0d>03次関数f(x)=ax3+bx2+cx+dのグラフが下図のような形になるとき,係数a, b, c, dの符号を定めてください. (各々正しい方をクリックしてください) α β a<0b<0c<0d<0 解説を読む
(解答)
f(x)=ax3+bx2+cx+d…(1) f’(x)=3ax2+2bx+c…(2) • y軸との交点を見ると,f(0)=d<0 • x→−∞のときf(x)→∞,x→∞のときf(x)→−∞だからa<0 • グラフから,極大値と極小値があるから,f’(x)=3ax2+2bx+c=0の2つの実数解を0<α<βとおくと,(2)について解と係数の関係から a<0だから,b>0, c<0 |
【問題3-2】
a>0b>0c>0d>03次関数f(x)=ax3+bx2+cx+dのグラフが下図のような形になるとき,係数a, b, c, dの符号を定めてください. (各々正しい方をクリックしてください) α β a<0b<0c<0d<0 解説を読む
(解答)
f(x)=ax3+bx2+cx+d…(1) f’(x)=3ax2+2bx+c…(2) • y軸との交点を見ると,f(0)=d>0 • x→−∞のときf(x)→∞,x→∞のときf(x)→−∞だからa<0 • グラフから,極大値と極小値があるから,f’(x)=3ax2+2bx+c=0の2つの実数解をα<−1, β<1とおくと,α+β<0, αβ<0 (2)について解と係数の関係から a<0だから,b>0, c<0 グラフの形からa<0 グラフとx軸との交点がx=−2, −1, 2となっているから f(x)=a(x+2)(x+1)(x−2)=a(x3+x2−4x−4) =ax3+ax2−4ax−4aとおける したがって,b=a<0, c=−4a>0, d=−4a>0…(答) |
【問題3-3】
a>0b>0c>0d>03次関数f(x)=ax3+bx2+cx+dのグラフが下図のような形になるとき,係数a, b, c, dの符号を定めてください. (各々正しい方をクリックしてください) α β a<0b<0c<0d<0 解説を読む
(解答)
f(x)=ax3+bx2+cx+d…(1) f’(x)=3ax2+2bx+c…(2) • y軸との交点を見ると,f(0)=d<0 • x→−∞のときf(x)→−∞,x→∞のときf(x)→∞だからa>0 • グラフから,極大値と極小値があるから,f’(x)=3ax2+2bx+c=0の2つの実数解を0<α<βとおくと,α+β>0, αβ>0 (2)について解と係数の関係から a>0だから,b>0, c<0 |
《文字係数方程式の実数解の個数》
(1)の場合,黒線で示したg(x)=−x3+3xのグラフを描いてから,文字定数aの値の大小に応じて,赤線で示したf(x)=aのグラフを描くと,共有点の個数が調べられる.
(1) 文字定数aの値に応じて,方程式x3−3x+a=0の実数解の個数を調べるような問題では
a=−x3+3xと変形することにより,2つのグラフf(x)=aとg(x)=−x3+3xの共有点の個数を調べるとよい
(2) x3−3ax2+4a=0(a>0)のように,文字定数aについて解いてしまうとといった「分数関数」になってしまう場合は,数学Ⅱの範囲では導関数を求められないので,元の関数のまま y=x3−3ax2+4a の形を微分して,文字定数を含めた形でx軸との共有点の個数を調べるとよい. ※(2)の方が適用範囲が広いが,途中の処理がやや複雑になる. a<−2 −2<a<2 a>2 a=−2 a=2
【例題4】
(解答)aを正の定数とするとき,3次方程式x3−3ax2+4a=0の実数解の個数を調べてください. y=x3−3ax2+4aとおく y’=3x2−6ax=3x(x−2a) y’=0 ⇔ x=0, 2a a>0だから,増減表は次の通り
ア) −4a3+4a=−4a(a+1)(a−1)>0⇔a>1(下図赤)
x軸との共有点の個数はイ) −4a3+4a=−4a(a+1)(a−1)=0⇔a=1(下図緑) ウ) −4a3+4a=−4a(a+1)(a−1)<0⇔0<a<1(下図青) ア) a>1のとき,1個 イ) a=1のとき,2個 ウ) 0<a<1のとき,3個…(答) |
【問題4-2】
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3次方程式2x3−6x+a=0が負の解を2つと正の解を1つもつとき,定数aの値の範囲を求めてください. <a<
(解答)
y=2x3−6x+aとおく y’=6x2−6=6(x+1)(x−1) y’=0 ⇔ x=−1, 1
a+4 a 負の解を2つもつ条件はa+4>0となる. −4<a<0…(答) (別解) この形の方程式は,−2x3+6x=aと変形すると,左辺が固定した曲線,右辺が横線となって,共有を調べやすい. y1=−2x3+6xとおく y1’=−6x2+6=−6(x+1)(x−1) y1’=0 ⇔ x=−1, 1
a a a −4<a<0…(答) |
【問題4-3】
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3次方程式が負の解を1つと正の解を2つもつとき,定数aの値の範囲を求めてください. <a<
(解答)
とおくと y1’=x2−2x−3=(x+1)(x−3) y1’=0 ⇔ x=−1, 3
次のようなグラフになる 1 a>1 −8<a<1 a≦−8 |
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